真ん中に犬

ダート戦をこよなく愛する、短距離ダートおじさんです。

函館競馬場と札幌競馬場の違い~函館2000→札幌2000は最悪のローテ?~

夏競馬の時期に開催される。野芝ではなく洋芝を使用。芝1200,ダート1700などの距離条件が一緒。

このように多くの共通点のある2つの競馬場ですが、異なる点もあります。函館で好走した馬が札幌では凡走する、その逆も然りといったことが起こってくるのです。まず2つの競馬場のコース形態の違いについて述べます。

 

函館:最後の直線こそ平坦ですが、一周全体で見れば起伏は激しい。また、コース全体は楕円形になっており、コーナーを器用に回る必要もある。そのため、スピードよりもパワーや器用さが求められる。芝コースでは逃げ・先行馬がそのままなだれ込む展開が多い。

 

札幌:一周全体で見ても起伏はほとんどない。またコース全体はほぼ円形になっているためコーナーが緩やかであり、スピードを出しやすい。芝コースでは差し馬も台頭しやすい。

 

ということで函館の芝コースで先行した馬が、次走札幌ではどのような成績になっているか調べました。(札幌競馬場が改修された2014年から現在までのデータです)

 

●函館芝1800で4角3番手以内だった馬の成績

1着- 2着- 3着- 4着- 5着- 着外/ 合計( 勝率/連対率/複勝率) 単回収値/複回収値
全成績:88- 72- 58- 38- 45- 172/ 473( 18.6%/ 33.8%/ 46.1%) 157円 / 114円

 ●次走札幌芝1800に出走してきたときの成績

1着- 2着- 3着- 4着- 5着- 着外/ 合計( 勝率/連対率/複勝率) 単回収値/複回収値
全成績:10- 4- 8- 9- 7- 37/ 75( 13.3%/ 18.7%/ 29.3%) 88円 / 49円
 
●次走札幌芝1800に出走・かつ今回も4角3番手以内だった馬の成績

1着- 2着- 3着- 4着- 5着- 着外/ 合計( 勝率/連対率/複勝率) 単回収値/複回収値
全成績:6- 2- 4- 5- 2- 11/ 30( 20.0%/ 26.7%/ 40.0%) 62円 / 52円

以上より、函館で先行した馬の次走成績は悪くなっています。札幌でも引き続き先行できた場合においても、勝率こそ変わりないですが回収率はかなり下がります。

もちろんどの競馬場においても、先行した馬の次走成績が悪くなるのは当然の結果なのですが(全競馬場でのデータは割愛します)、函館→札幌替わりではより顕著な傾向となりました。

 

芝2000メートルでも同様の分析をしました。

 

●函館芝2000で4角3番手以内だった馬の成績

1着- 2着- 3着- 4着- 5着- 着外/ 合計( 勝率/連対率/複勝率) 単回収値/複回収値
全成績:63- 53- 44- 41- 29- 160/ 390( 16.2%/ 29.7%/ 41.0%) 149円 / 124円
 

 ●次走札幌芝2000に出走してきたときの成績 

 1着- 2着- 3着- 4着- 5着- 着外/ 合計( 勝率/連対率/複勝率) 単回収値/複回収値
全成績:0- 2- 4- 12- 6- 41/ 65( 0.0%/ 3.1%/ 9.2%) 0円 / 27円

●次走札幌芝2000に出走・かつ今回も4角3番手以内だった馬の成績

1着- 2着- 3着- 4着- 5着- 着外/ 合計( 勝率/連対率/複勝率) 単回収値/複回収値
全成績:0- 2- 1- 4- 5- 13/ 25( 0.0%/ 8.0%/ 12.0%) 0円 / 27円

 

衝撃的だったのは芝2000メートルのデータの方ですね。まさかこの6年間で1回も勝っていないとは。1800メートルよりも2000メートルの方が顕著なデータとなりました。

 

以上より、函館の芝1800、2000メートルで先行した馬が札幌で出走してきたときには、大きな割引をするべきということがわかりました。